逆子治療と鍼灸(2)

妊娠30週で逆子になってしまったNさん、2回の治療の結果、無事に戻っていました。(よかった、よかった、ほっとしました。わーい(嬉しい顔)

しかし30週頃というのはまだまだ胎児がよく動き回ります。

まだ安心できないなぁ~、と思っていた矢先でした。

「昨日、おなかの中でくるんと回る感じがしたのよね。ひょっとしてまた逆子に戻ったんじゃないかなぁって。」

(あれまぁ~、やっぱり…^^;)

次回のエコー検診は一週間後。

まぁ一喜一憂せずに、最終的に正常位であればいいことですから、36週くらいまでは治療を続けていきましょう。


さて、今回は逆子治療について少し具体的に紹介しますね。

病院での治療は自宅での逆子体操、場合によって飲み薬が出るくらいで、これといった方法がないのが現状です。

こうしたなか、医師の中にも鍼灸を併用する動きが少しずつですが増えてきています。

元産婦人科医の兄も積極的に使っていたようでした。

安全性を考えるとこれが一番よい、そう言っています。

逆子で悩んでいる方には、こういう方法もあるんですよということを是非知ってもらいたいと思います。

逆子治療で使うツボは2つ

 三陰交(さんいんこう) 」と「 至陰(しいん) 」で、ツボの位置は足のうちくるぶしの上と足の小指の先です。 


三陰交_0001.jpg
三陰交

内くるぶしから膝に向かって4~5センチ上がったところ


左右にあります。





至陰_0002.jpg至陰

足の小指で、爪の生え際(外側です)

左右にあります




なぜそんなところなの?と聞かれても明確には答えられません。わーい(嬉しい顔)

東洋医学やツボは先人の長きにわたる経験の積み重ねでできあがって いるのですから…。

これらのツボに灸をします。

私の場合は、三陰交に温灸、至陰には直灸(じかきゅう)というやり方でやっています。

成功率は7割くらいです。

温灸は手作りの温灸器で無煙灸を使います。
直灸は皮膚に糸くらいの太さに細くよじったもぐさを直接立てて燃やす方法です。

安産灸ネットワークも同じツボを使っており、どちらのツボにも直灸です。

発表されているデータによると30週の方で71%の成功率です。

至陰だけでも十分、という先生もおりますが両方使ったほうがベターだと思います。

東洋医学には「補」と「シャ」という概念があります。

簡単にいうと「補」とは補う、の意。「シャ」とはその逆で取り除く、泄するの意です。

基本的に三陰交には「補」、至陰には「シャ」の刺激です。

その辺のことは次回、書いてみたいと思います。

この記事へのコメント