緊急入院てんまつ記(6)

― ドクターの口からショッキングな言葉が ―

医師 「心筋梗塞は処置が終われば今日中に帰れるけど、
    心筋炎、心膜炎だと入院が必要です。」

私  「エ~ッ、入院ですかぁ?」

医師、看Aに向かって、
   「CCU空いてる?」 (※CCU:心疾患専用集中治療室)
看A 「102が空いています。」
医師 「とりあえずそこに入れて。」

医師、妻に向かって
  「心筋梗塞ではありませんでした。血管はきれいです。」
ホッとする妻。

医師 「しかし入院が必要です。心筋炎だと長期になります。」
おもわず顔を見合す妻と私。
会話する間もなく、処置台からストレッチャーへと4人がかりで移される。

よくTVで掛け声と共に、大勢で 「せーの、ハイッ!」 とか
「イチ、ニィ、の、サン!」 と、移し替えるあれだ。
まさか、自分が体験するとは…。

ストレッチャーに乗せられ、揺れる点滴袋を見ながら
(あ~ぁ、当分入院かぁ…。)
心も揺れながらCCUへと搬送されるかもめであった。

病室のベッドに寝かされ、気が緩んだのか、急に尿意を催してきた。
ナースに話すと、「これにしてね。」
と、シビン(尿瓶)を持ってきた。

若いナースの前で、これにしてね、と言われても…。
膀胱は破裂しそうなのに、気持ちと裏腹に括約筋はなかなか緩んでくれない。

そんな私を見て、
ナース 「あとで取りに来ますから、ゆっくりでいいですよ。」
と、ニッコリ笑ってくれた。

ナースが行ったら、やっと出た。
シビンに溜まっていく尿をじっと眺めていた。

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